葬儀の主催者で、血縁の一番濃い人が喪主を務めます。遺族の代表として弔問を受け、法要・納骨・年忌法要なども責任を持って務める必要があります。
ご遺体を安置した枕元に小さな机か、経机を置き、白い布をかぶせ三具足と呼ばれる線香立て、ロウソク立て、花立てに一本樒(しきみ)を飾ります。(宗派により違いがあります)
死者の枕もとに立てる一本花は、魂のよりどころとして花一輪を供えるもので、現在ではほとんど樒が使われます。樒はモクレン科の常緑小喬木で毒性があり、動物から仏を守るためともいわれます。
守り刀としてご遺体の枕元や布団の上に短刀を置くならわしで、魂が抜けた後に悪霊が入るのを防ぐためと言われています。刃を故人に向けないようにします。
家族に死者がでたとき、神棚に死の穢れの害が及ぶのを防ぐため、扉を閉じ、合わせめに白紙を貼って封印します。扉がない場合でもご神体が隠れるように白紙を縦に下げ、普段のお祀りは控えるようにします。仏式葬儀でも、忌明けまで神棚封じを行います。
逆さ水(たらいに水を入れた後、適温になるまで湯を注ぐ)でご遺体を洗い清めること。現在では、湯灌車等のサービスがあり、ご遺体を洗い清めた後、洗髪、ひげ剃り、爪切り、女性の場合は薄化粧を施します。
通夜にお越しいただいた方々に、精進料理とお酒等を出しおもてなしをすることを言います。
お亡くなりになった前の日から数えて七日ごとに忌日があります。仏式では、それぞれの日に閻魔様に代表される十王の前に出て裁きを受けるとあります。その罪を軽減できればと、亡き人に向けて供養をするための日です。
仏教の世界では、人が亡くなってから四十九日間は、あの世に旅立つまでの期間、生と死、陰と陽の狭間にいる中陰の期間とされ、四十九日は、来世の行き先が決まるもっとも重要な日で、「満中陰」と呼ばれます。故人が極楽浄土に行けるように、家族や親族、故人と縁の深かった方々を招いて法要を営みます。この日をもって、「忌明け(きあけ)」となります。忌中の間は、結婚式などのお祝い事への出席や神社への参拝は控えるようにします。
会社が主催して行う葬儀を社葬といいます。団体が主催する葬儀は団体葬と呼ばれます。 お別れの会は、葬儀の後に各種関係者を招いて行われるセレモニーです。 故人の功績により、大規模になることが予想されます。